1.プラーナ
「生命の気息」。 心臓、脳、顔面、胸部に存在して、心臓を動かしたり、血液の循環、呼吸、食べ物の嚥下を維持します。また、心、感覚、知性などの神経組織を支えています。
2.ウダーナ
咽頭に位置し、ヘソから上に流れていて、肺を通って喉を通り鼻に達します。それが声になり、体力の維持、精神、知性、記憶を強化します。記憶喪失や言語障害はウダーナの腐敗によるものになります。
3.サマーナ
腸管全体を流れます。消化の火を燃え立たせて、同化させ、栄養分を身体の隅まで送ります。さらに、老廃物を大腸へ運び排泄させます。精神面では、心と精神の同化を育てます。明瞭さ、警戒心、心の安定が現れます。
4.アパーナ
大腸と骨盤のあたりの器官に位置します。大便、尿、精液、経血を排出する働きです。この下向きの勢いのあるエネルギーが、羊水内の胎児の安定を維持して、その誕生を助けます。心理面では、自由で、陽気な感覚を回復します。
5.ヴィヤーナ
身体中に散らばっています。その中心は心臓で、血管などの循環系に関わり、栄養分や血液を輸送します。腺から皮膚まで汗を運んだり、瞬きやあくびなどの動きもそうです。心理面では、人の協調性、寛容、同情的などの性格に繋がります。
ヴァータは、身体の主要な要素です。病気の60%は、ヴァータの乱れによるものだといわれています。循環を司る働きから、狭心症、高血圧、心筋梗塞などや、神経疾患である頭痛、脳卒中、パーキンソン病、また、動くという働き弱くなり、麻痺や梗塞、不完全な同化作用、さらには、目、耳、鼻、喉、呼吸の機能不全に繋がります。
1.パーチャカ
胃、十二指腸、小腸にあり、食べ物を栄養分と老廃物に分解し、消化する働きです。心理面では、精神的な熱を煽り、識別力を維持します。
2.ランジャカ
肝臓、脾臓、胃に位置し、造血機能を調整しています。正常に働くことで、穏やかで気持ちの良い状態が得られます。
3.サーダカ
心臓に位置し、記憶力とあらゆる精神機能の安定を司り、心を鎮めて謙虚にしてくれます。
4.アーローチャカ
視覚ろ司り、直覚、創造的展望、明瞭、警戒心、他者との和解を促します。
5.ブラーチャカ
皮膚にあります。皮膚の輝きを司り、皮膚につく水分や物質を吸収します。心理的には、人を内外面から輝かせます。
病気の30%はピッタの乱れによるものです。胃や小腸、消化不良などの消化器系疾患、発熱、視力の悪化、皮膚疾患、精神撹乱などの症状が現れます。
1.クレーダカ
胃に消化液として発生します。他の4つの水に栄養を与え、いろいろな思考能力を結び合わせ、液体と世界とを結びつけ、上品な気質を注ぎ込みます。
2.アヴァランバカ
心臓に流れ込み、心臓に潤滑油となる結晶を提供することで、熱から心臓を守ります。四肢をしなやかにします。心理面では、慈愛心、包容力のある母性的な性質につながります。
3.ボーダカ
身体の5つの水の流れをより合わせます。食べる前に唾液を分泌し、舌を潤して、味覚を与えます。心理面では、体、心、感覚に取り込まれる刺激の量を調節します。
4.タルパカ
頭部に流れ込み感覚器官を鎮めます。思考深さを磨き、記憶する機能を刺激します。正常に機能すると、記憶が鮮明になり、繊細な感覚器へとなります。
5.シュレーシャカ
関節の動きを滑らかにする、潤滑油の役割です。油性の保護粘液で、円滑に、かつ強固にし、体と心両方の流動性を結びつけます。
カファが起因して起こる病気は全体の10%程度といわれています。味覚や消化液分泌不全による職か機能障害、痰や鼻水がでるアレルギー性鼻炎、肥満、糖尿病、食欲不振、過食症、無気力、記憶喪失。関節に水が溜まったり、呼吸障害といった異常は、カファの乱れと考えられます。